パトス
星 ゆり
フルカラーで発火した
みずみずしい決意を
まなうらに思い浮かべ、
テトリスの要領で
ふりかえらず、
言葉と和解しろ
ふりしきる利他行為の中で
比喩に住まわせる
あなたのひとちぎりの赤さ、
はっきりと
暴力より熱いやさしいさであったはずだ
火を消化し続ける水の
ひかりの引きずりに
ゆっくりころされなさい
かびくさい痛みで、感応が耳を生やす
体と向かい合わせの言葉に
命題はいらない
線路の置石で、愛された嘘と
一緒に
脱線してしまえたら
野放しの韻律に生まれ変わるものです
あなたのゆびさきに、種子
こっちにおいで
とは歌いません
小さくくわわる、さびしさの余波で
海もつくれる
あふれるくらい、つよくふるえたら
かかげなさい
真っ赤な美しさに突き立てられた
うぶごえをあやしながら