4000キロ彼方の友達
st

10月も終わりが
近づいて

4000キロの彼方から
友人たちが
やってきた


V字飛行の編隊を組み
翼の力だけで

太陽と星と
地磁気だけをたよりに

北風や
ジェット気流に
もまれながらの

2週間ほどの長旅だ


幼鳥に
気づかいながら

何度も何度も
中継し

みんな無事かと
声かけあって

一生懸命
飛んでくる


オオハクチョウは
大人なみの大きさで

知能も高そうで

いつも
遊び相手になってくれる


なんといっても
面白いのは
離着水だ

離水は翼をバタバタと
10メートルも滑走し

着水は
ぐるぐる飛んで
場所を確認し

足ブレーキをかけて
止まる

ユーモアな姿が
かわいい


家族みんなが気に入る
水辺をまわり

はやく
ねぐらを探して

つかれをいやしてね


これから
春の北帰行まで


人にも鳥にも


楽しい水辺が待っている






自由詩 4000キロ彼方の友達 Copyright st 2020-10-28 06:53:01
notebook Home