刻々と
もちはる
土間に転がる
わたしはじゃが芋
眠っているようにも
死んでいるようにも見えても
頃合いを待っている
話し声が通り過ぎていく
ある朝
蓄えた力で
にょっきっと
芽を出す
やがて
更に すくっと立つ
伸びるたび
遠くが見えて
風がひんやりなでる
しわしわでも
忘れられていても
望まれていなくても
あるがままの自分で
生きている限り
毒をもって
しぶとく
刻々と
足音が通り過ぎていく
自由詩
刻々と
Copyright
もちはる
2020-10-18 19:59:58
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