幸福のリスクとデメリット
こたきひろし
家庭を持って
家族が二人から四人になって
家を持って
車に乗って
可愛い猫を飼って
それでも
それでも
それでも
しあわせを100%迄
感じる事のない私は
何かが何かが
元々
欠落してるのかも知れません
たとえ
100%のしあわせに一度や二度位は到達したとしても
人は直ぐに慣れてしまい
その内に厭きてしまうんだと
いつも冷めた気持ちで分析解読してしまうような私には
道理で
100%のしあわせなんて手に入らない
筈だわ
もし
幸福を正確に計るレベルゲージがあったとしても
その上限と下限の位置は人それぞれだと思います
上限いっぱいに達した人も
いずれ下がるだろうし
上限と下限の間にあれば
それでいいと諦める人もいますし
ああ 何だろよくわからない。
色々考え過ぎて
前方が霞んで見づらくなってしまうんだ
私にはねじれ曲がった方向しかつかめないのかな
ああめんどくさい
どうせなら脆くて壊れやすい幸福なんて
いらないよ
今のまんまこのまんま
不幸を抱えて生きて行こう
その方が悩まなくて済む
下手に100%を手に入れてしまったら
ふたたび不幸のどん底に堕ちたら
到底立ち向かえなくなるに違いないから
きっと
這い上がれなくなるから