とぶ
石川

さいきん
じぶんの
はんぶんが
じつはおとこで
ななしの
ははおやであることに
きづいて
とこにふした


いやなこった


せけんのはなしなんかじゃない
にんげんは
にせものでもない


わたしなら
たしかにおんなで
ぴらぴらしたり
しゅんとして
こいをしたり
おんなのなりで
おとこのようには
さされずに
わらっていても
さされたい
ぶしじゃないのに
だまりたい


ないていると
やさしさや
ひとのかげやら
ぬくもりや


こいしいから
さびしいから
まざりあうから
しらないから
そうかしら
だめかしら
いいかしら
わからない
わからない
どうだったかしら


かべにむかって
たずねてる
まどからすっと
ながめてる
きれいな
あおい
いろがらす
まどからなげて
わってみた
くだけてくだけて
こおりのよう
きれいなかけら
とうめいの
きたないじぶんもなげたくて
ついでにやったやねそうじ
うえからだれか
わらってた
おてんとさまが
わらってた


おんなのくせに
おとこみたい
ちきゅうにさからい
とびたくて
うちゅうにみたてて
とんでいる
あさからばんまで
とんでいる


自由詩 とぶ Copyright 石川 2003-11-23 17:52:15
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