シグナル
七
終わったテレビが砂嵐になっても
続いている物語
今日ごはんを噛みました
敗北者の味がしました
必要なのは
それでいいと言ってくれるひと
それとも
それでは駄目だと言ってくれるひと
おしまいにすることが
なぜできないのか
今夜もGoogleは答えない
Siriは肝心なことをまだ言わない
降りそそぐシグナル
たどり着くあてのない幾億のつぶやき
砂嵐のテレビモニターは配線をはなれて
まよなかを渡って行く
画面に
無いはずのものが映っている
どこへ向かうのか
知らない
自由詩
シグナル
Copyright
七
2020-10-12 00:43:14