アリバイ
よしおかさくら

綿密な一昨日について思い出す
言問橋を素知らぬ風体で
通り抜け
あなたとすれ違った事になる
アリバイを持たぬことの難しさよ
または容易さよ

池の水面に光が待っている
公園で子どもたちは笑いながら駆けている
憚ることのない
落葉と金木犀の香りが秋の烙印だ
思い出が介在して
壊す事は許されない


自由詩 アリバイ Copyright よしおかさくら 2020-10-04 21:39:08
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