くろい
よんじゅう



家は川沿いにあった
ぬかるみが渇こうとして
夕暮れは
大腸をひきずりだしたように
ながくなった
そのなかを這うように
ぼくは船出をして
帰りかたがわからなくなった
日の落ちかけた
川面を
言葉をつづるように
ただ下った


自由詩 くろい Copyright よんじゅう 2020-09-17 18:26:11
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