でたらめ
よんじゅう
生垣のそばにはあおむらさきの花がすっぱい赤い実をつけていた、ふるえるものがひらこうとして、そのまんなかにあまぐもがあった、かぜが忘れられた影になげかけられ流れていくものがあった、やさしいはなしかたの祖父と庭のこと、あめはわたしたちのうえで点字にかわる降り止まないことばだった、赤い実を食べてはいけない食べたら阿呆になる、どしゃ降りのなかで祖父の着流しがすけて、ブリーフだけがくちぐせのように、そうお祈りをする
自由詩
でたらめ
Copyright
よんじゅう
2020-09-13 22:20:43