表象の氷河期
043BLUE


凍てつく
廃墟の、
瓦礫の、
マンモスの、
その下の

眠っている
都市の
永久凍土の
遥か下方

煮え滾る、マグマが
確かに
、在る

、という
観測の
凍結


裸の私は、冷たい
地面に、接着し

煮え滾る、
マグマの
私の、血流の
微熱を
、確かめた


内臓の、
横隔膜の
捩れにより
湧き上がる

熱い吐息が
氷に、
閉ざされた
幼年を

 少し、
溶かし
 少し、
融かし
 少し、
解かし

、しかし
すべてを
溶かせぬまま

頬から
滴り落ちた

一粒の
コトバは、再び

、宙で
凍りついた

まま、
そのまま、


自由詩 表象の氷河期 Copyright 043BLUE 2005-04-15 21:34:08
notebook Home 戻る