夢の中でさえも失恋
桜蜜

夢の中でさえも

わたしはあなたに失恋してた


その綺麗な瞳に少しでも映してほしくて

必死にあなたの気を引こうとしたわたしが

唇から溢れさせた言葉は陳腐なものばかり

柔らかく微笑むあなたの視線の先には

ダレカが居て


夢から覚めたわたしの頬が濡れていたのは

夢の中でさえもあなたに見つめられることは無いんだって

思わされてしまったからじゃない

とっさにわたしが紡いだ言葉があまりにも空っぽで

安売りの棚に並んでも誰の目も向かないモノばかりだったから

こんなんじゃ

どこへ行ったってあなたがわたしを見つめることはないね


自由詩 夢の中でさえも失恋 Copyright 桜蜜 2020-09-11 02:51:36
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