還元
あらい

昼夜問わず足元を覗き込めば鏡張りの星空が瞬いて
そこに少女がひとり棲んでいることを僕は知っていて
角砂糖をひとつ落とす。
甘い曇り空は容易くて
僕は泪を零して 奥をのぞく
彼女はただ黙って 僕を跪かせる。
夢は囁くばかりで影も形も掴めない
そうして大人になる秘め事をきっと誰も信じない。


自由詩 還元 Copyright あらい 2020-09-08 08:24:55
notebook Home 戻る