りゅうせい
よしおかさくら

手筒も良いけどりゅうせいだ
手を引かれて黒山の人だかり
飴屋の屋台の先
小さな祠の向こう
いつの間にかはぐれて
通りが開けて横たわる宵に

流れて

消えて行く

余計に闇が深くなって
帰り道など覚えてない
どうしたらと俯けば
猪牙舟の渡しが乗ってけと笑う
隣町なら直ぐだ


自由詩 りゅうせい Copyright よしおかさくら 2020-09-07 16:44:53
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