箱庭のあなた
桜蜜
わたしの箱庭に
あなたは知らぬ間に住み着いた
わたしの瞬きと
全く同じ速度で歩くあなたの長い脚
箱庭に建てた立派なあなたの小さなお城
あなたは毎日
聖書を洗いながら歌をうたってる
わたしの耳にも
その歌声が届くの
知らぬ間にその歌はわたしの楽しみになっていた
誰も立ち入れないように
目を光らせていた箱庭で
あなたは随分くつろいで
綺麗な絵と
美しい小説を
並べていく
わたしの箱庭で
あなたは笑う
つられてわたしも
笑うんだ
自由詩
箱庭のあなた
Copyright
桜蜜
2020-09-07 08:10:56