それは一瞬の淀み
ゆるこ
細く、ほそく
こまぎれになった星屑の
言葉を発する前の かなしみに
溺れた夜の むせかえる
せいし のかおりに
顔を 埋めながら
わたしの夜を 越えてゆく
ひたすらに、只、ひたすらに
漕ぎだしたボートを 壊さぬように
ころしてしまった 幾何のたましいのかけらを
宙に返し、供養する
転がり続けた 止めることのない衝動と
繰り返される 地獄のような
日々を
いとおしく思えるまで 続いてゆく
自由詩
それは一瞬の淀み
Copyright
ゆるこ
2020-09-03 22:53:28