空の観想
道草次郎


足の裏がほてる
太股のやんわりしたあたり
それを ぴたりとくっつけてみる
気持ちがいい
熱が からだのなかで
つたわるように
青空を
うつってゆく

キッチンから
板チョコが銀紙ごと
パキッ と折られる音がする
舌がスイーツを
あいするのうれしい
わすれて ゆくこと
雲が 空にとろけてゆくことを
ずっと
考えていた





自由詩 空の観想 Copyright 道草次郎 2020-08-16 16:50:13
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