ヘチマがぶら下がる縁側で
ひだかたけし

熱風が吹く
真夏の昼下がり、
子供は遠く奥へ駆けていき
老人だけが残された

ヘチマがぶら下がる縁側で

眩む空の青、浴びながら
取り残された老人は
揺れる地平に身を委ねる
遥か彼方の一つの海に
子供が到達するのを見届けようと
揺れる地平の一部になる

ヘチマがぶら下がる縁側で
ヘチマがぶら下がる縁側で









自由詩 ヘチマがぶら下がる縁側で Copyright ひだかたけし 2020-08-11 20:02:49
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