詩人もどきジム・プリマスの生活
ジム・プリマス

自分で揚げた、揚げたての
一キロあたり213円のポテトフライを
食べながら、ふと思う
しあわせだなと、恵まれていると
現在、働いていない
それなのに
氷入りのコーラを
朝からがぶ飲みしているし
細巻きで一箱280円と安いと言っても
そのタバコを一日に二箱近く吸っている
銘柄もオリジナルとメンソールの二種類だ
コーラが切れても
インスタントで我慢するなら
氷入りで甘い砂糖入りの
アイス・コーヒーが飲める
夕食には同じものばかりで
飽きやすいけど
一枚280グラム近くある
鳥のもも肉のパテを
毎日、食べている
走りには納得出来ていないけど
綺麗な白色のワゴンRに乗っている
もちろん必要に迫られて
節約には努めているけど
発展途上国の貧しい人々や
紛争地域の難民たちから比べれば
なんて贅沢な生活だろう
それなのに詩人もどきは
自分の詩に
もっとポイントが欲しいなとか
不埒なことを考えている

しあわせな瞑想者を目指そう
感覚を研ぎ澄まして
森羅万象と意識を交わして
瞑想で蓄えたリアルで
虚無の深淵を切り裂くんだ

そう恰好をつけても
実際のところは
水風呂に浸かって
浅い呼吸を
繰り返しているだけ
なんだけど



自由詩 詩人もどきジム・プリマスの生活 Copyright ジム・プリマス 2020-08-07 19:04:31
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