もちはる

畦草を揺らして
蛙の声がうねっている
 鳴けるのは
 今だけ
 この青田だけ

頑固者は
喚くだけ喚き
生まれたちに拘り
季節に身を任せ
素潜りする

土の中で考える
肩書も
名前もなくても
できることがある
比べたりしない
後退りしない
来年は
思い切り
空に向かい
跳ねてみよう

汚れた身を
見下げられようと
蛙の生き方しかできない


自由詩Copyright もちはる 2020-08-04 08:17:47
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