真夏の夜中から明け方にかけての少年
hayasakaakira
午前三時、まぶしい日テレ
閉じた強がり、開き直り。囲繞。全然何も開かない感じ
死んだ貝みたいにメッセージがない。
待望される、着信
悪魔の燃料を蓄えているつもり。
全て100か0で割り切るのさ
手のひらを見る
・・・いざというときのために殺せる鉛のパチンコと、デザインの世界一カッコいい雑誌を持って、出口となるメロディを聞きながら、街角で違法なトランプのバクチをやっている姿を、、、、思い浮かべる。素早くカードを切り、相手は負ける、私服警官がやってきて後ろ手を取られた後、天才的素早さで抜け出し、ホテルのロビーに逃げ込み、ダウン症の女の子にその日の売り上げを託して、屋上から羽を伸ばし、フッフッ、飛ぶだろう、フッフッ。
トイレを出た。
「いらっしゃいませ」
「150円になります」
「ありがとうございました」
時間が来たので店をでる。
何か書いてある。あの娘も、もうすぐ死ぬ人なのかもしれない。
足音が。
その日、新潟は洪水で東京は43℃だった。
午前4:30、あの窓の人影は急いで電気を消した、ポケットから手をだしてみる
ここです、ここです、急がないと、遠くに見える赤い光。
窓辺に寄り添う人影の揺らぎ。
喉まで来ている言葉の閾値。
あ、あ、あ、フフフ。
日が顔を出す予感の中で、コンビニはもう遠かった。
夏。不毛。道の向こう側の空から朝日が射し込み、
あの娘は何かが入ったビニールを振りながらそちらに歩き続け、
その曙と彼女に背を向けて、逆光で黒く翳りながら、
ゆっくりとペットボトルを耳に当てた。
そして遠景に滲んだ。