連なる青
霜天
いつからか
いつだって
夕暮れにはどうしたって寒さを感じてしまうので
羽織るものを探して
溶けるようにして逃げ込む家並み
指先の冷たさで、触れると
いつだって君は飛び上がって
降りてこない
最後には夜に重なりながら
ゆっくりと降下してくる
君が飛び上がったまま貼り付いた
青空の数を数えてみる
一枚、二枚
そこからはもう、この両手の許容範囲外なので
僕らは端の方でいつだって
転がり落ちそうになるのを堪えている
ぎりぎりですり抜けたそんな日は
指笛を、思い出す
君が貫いていくような音を
体のどこか真ん中から
集めるようにして投げてみる
これも君の記憶の一片
書き残すようにして
君ではない誰かに手紙を書く
慣れない手
君に連なっていた青を
今でも数えている
今では四枚、それ以上は届かない
平面に重なった記憶に刷り込むようにして
僕らが空っぽになる前に
どこまで数えられるだろう