夕暮れどき
メープルコート


 海鳥の鳴く午後、羽を広げた大海はその背に輝く日差しを浴びている。
 やがて訪れる闇から逃れようと必死でもがく人々が街路樹の影に潜む。
 闇を好む人々が公園通りに群れをなす時、
 しもべのカラスは舌を出す。

 移りゆく季節は沈黙を守り、
 怠惰な空は薄い雲に覆われた。
 止まらない時を愛する者は、
 未来の希望を諦めない。

 さぁ、薄日の彼方に飛び立とう。
 苦しみの連鎖を断ち切ろう。
 誰もが抱える問題は迎える闇に捨て去ろう。

 雲は晴れ、鮮やかなオレンジ色の夕暮れに、
 私のキャンバスは時を刻む。
 漆黒の闇に上手に笑えるように。
 


自由詩 夕暮れどき Copyright メープルコート 2020-07-14 09:54:55
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