KちゃんⅡ
ジム・プリマス



 世の中には色々な見識があり、立場の違いによっても見えてくる現実は違ってくるものだ。Kちゃんのことについても、かなりきつくこき下ろしはしたので、彼女に対して同情的な見かたをする人も、中にはいるかもしれない。
 私自身も、ここで昔のことを思い返してみると、たとえば今、彼女が遠くにいて、離れたところから見ているだけなら、彼女の脱線ぶりを面白がって、笑って見ていることも出来るけど、現実に近くに来られて、彼女が昔と全然、変わらず、人を人とも思わない、その自己愛の強い、傍若無人な態度と振る舞いを、発揮して、私を含めた周りの人達が、また、それに付き従わなくては、ならないとしたら、私は彼女の、そんな態度と振る舞いを絶対に許さないと思う。
 このあたりが私のKちゃんへの愛情の限界だと思う。願わくば彼女が「大草原の小さな家」のネリーのように、愛しい誰かと出会い、夢から覚めたように人格破綻者から可愛い女の子に変身していることを期待するけど、現実にそういうことが起こる可能性は低いのではないかと思ってしまうのは、しかたのない事なのかも知れない。


散文(批評随筆小説等) KちゃんⅡ Copyright ジム・プリマス 2020-07-12 15:38:57
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