即興詩「独白」
アラガイs


‥‥とは
まるで忘れられた安置所のようではないか
、重い気圧の層に押しつぶされそうだ。
外はなまぬるい雨が降り続く、暗渠の下
服を脱ぎ捨て飛び出してやろうかと思う、ひとり、
  、わたしは正常な人間なのだ。
家に籠もれば寂しさを意識することもない
言葉を思い描けば不自然な惰性も忘れてしまう、だから
独り、わたしは街へ出よう
行き場のない現実を意識すれば、夢が必ず後を追いかける
意識は決まって公園に脚を向かわせる
愉快な表情を浮かべる親子連れの姿
、恋人たちの深い会話の意味が、くすぶる神経の傷口を拡げては、
  至って正常なのだ、と
それは美意識に惹かれ言葉を発してしまうからなのだ
‥‥と
このように独白とは様々な幻影を囲いの中に閉じ込める
たとえば雨に打たれて熱い湯舟に浸るとき
思いがけず、閃きは向こうからやってくる
急かされる時間もなければ待ち人は誰もいない
ひとり濡れた肌をあたためればいい
(端数)誰にも邪魔をされないように、
、冷えた記憶を辿るのだ。
それは古い物語が宙に消え新たな階層へと向かう
わたしは異常であるべきなのかと
繰り返し
 繰り返し意識すればするほど
美意識もまた無軌道な転換を強いられてしまう
一人が相対する二つの意識を弄ぶように
そして独白は無縁と意識を語る(つなぎが奔る)
  推敲/不粋    もう書き直してはならないとは
リアル、(やはり修正したいのだ)するのか
              それも     ひとりなのだ‥‥
















自由詩 即興詩「独白」 Copyright アラガイs 2020-07-08 03:27:11
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