これから
山人

廃田の草を刈っていると突然大雨となった
しばし、刈り払い機を雨の当たらない所に置いて
雨の中に立ったまま私は辺りを見ていた

これからのことを打ち消すように
雨は降りしきり、そしてまた
何事もなかったかのように止んでしまった

夕刻になり、草の色は濃い緑色を呈し
私の眼前に、だだ広く染まっている

すでに数十年前に耕作放棄された田は古く
河原の石を拾って積み上げた畔が
草と土で同化している

雨は上がってしまっていた
すでにスクラップが決定した車を駆り
ロウギアで急な車道を下っていく

これからのことはわからない
しかし、これから先の事は確かに存在する
その確かに存在するであろう未来のために
少なくともまたここに草を刈りに来るだろう


自由詩 これから Copyright 山人 2020-07-02 07:02:01
notebook Home 戻る