月が綺麗ですね
TAT
ハードディスクに録っといたテレビ番組を観ながらストロングゼロでも呑むかって夜に
なんか今観るのはもったいないかなとか
思って
IPPONグランプリとか
赤木しげる葬式編とか
魔改造の夜とかの
一軍の番組を観るのはやめにして
なんとなく
今観たい訳でもないドラマを
HDD残量を節約するために
義務的に観てる自分に気付く時がある
お前今それ
何やってんだよ
何の時間だよ
人生にその時間は要るのか?
と気付いて震える
気が付くと二十歳の頃の事
三十の頃の事
お前のいた時代の事ばかりを
なんとなく
思い出しながら
そう言えばあれ
最高に爆笑だったよなあ
と
ニヤニヤしながら
仕事をしてたりして
う
いかんいかん
また過去にすがってんぞ
後ろばっか見てたら
いいかげん前に進めないぞ
と自分を戒めるけど
よく考えたら
それは
いい事なんだろうか
悪い事なんかな
いい加減もう
行き道より
帰り道の方が
近い年なのかもしれない
じゃあもう
ストイックも結構だが
自分で自分を甘やかして
日々を生き抜く為に
てめえの魂一匹ぐらいは
お花畑に
遊ばせてやっても
罰は当たらねえのかもしれないな
この先
七十越えても
八十越えても
自分で自分の日銭を稼ぐんだ
稼げなくなったら
シュッとしたイイ感じの
叢を見つけて
片付ける人に
迷惑がかからないように
ファサッと死ぬのさ
月が綺麗ですね
月が綺麗ですね