縄は煙の内側
竜門勇気


独りでに動き始める
でかいマシン
喉んところで
自意識が働いてしまった
叫ぶ奴らの仲間入り
僕は僕の仲間入り
自意識でできたダンジョン
友達のアパート
不揃いな整列

見つけづらい整合の
識者会議
匂いばかり語る群衆を
遠くまで運んでいった
語ることをなくした人達と
本当の絶望について話した

独りでに動く
やたらでかいマシン
僕らの同意なんかいらない完全なマシン
僕らの絶望なんていらない
やたらでかいマシン
なんてこった
こいつのことを忘れていたのさ
僕らは僕らの同意を至上命題として思っていた
僕は僕であれば僕であることが担保されると思ってた



自由詩 縄は煙の内側 Copyright 竜門勇気 2020-06-28 01:08:26
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