存在
ミナト 螢

君の心は甘い匂いがする
ただ飛び込むだけじゃ
忘れられてしまうから
僕の爪は皮を剥くために
尖って嘘に引っかかるよ
弱音を吐いたり強がってみたり
君の夢は壊れやすくて
僕に触らせた指が痛い
苦しくても報われる
明日を信じて生きてみたい
互いの存在が出会う時に
いつもより大きな鏡を見る
その隙間でウインクをしたら
こぼれた涙は凸凹な果実のように
君を晴天まで届けたくなる


自由詩 存在 Copyright ミナト 螢 2020-06-20 10:15:26
notebook Home 戻る