極ありふれた日常の中に
こたきひろし

極ありふれた日常って人それぞれに持っているものが違うだろう

極極幸せな気分だって人それぞれに持っているものが違うだろう

極ありふれた日常の中の所々に幸せな気分が一輪の花みたいにぽつりぽつりと咲いているから
人はそれぞれに生きていられる

そうさ
宝籤を引き当てたようなでっかい幸運なんて
怖くて怖くて俺はいらない

てっ言うか
俺みたいな路傍の石ころにそんなの巡って来ないよ

凡人でいい
平凡がいい

当たりも障りもない人並みでいい

極極ありふれた道行きの
その所々に小さな幸せな気分をもたらす一輪の花と出会えればそれでいい

人生の節目節目に待ち構えている壁を乗り越えて

その先にひっそりと咲いていた花を摘み取る事さえ
無器用な俺には叶わなかった

極ありふれた日常って人それぞれに持っているものが違うから

極極幸せな気分だって人それぞれに持っているものが違うんだよな


自由詩 極ありふれた日常の中に Copyright こたきひろし 2020-06-20 05:29:57
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