エゴ・エリスⅡ ああ わが愛する者 あなたはなんと美しいことよ なんと美しいことよ
PAULA0125

無駄を絶った 貴方は清らか
その足は 塵を蹴らない
無駄を取った 貴方は清らか
その足は 穢れを蹴って 尚浄い

無駄を切った 貴方は軽やか
その下は 永遠に熱くなる こはない
無駄を削いだ 貴方は軽やか
そこは永久に 穢れることは無い

無駄を折った 貴方は慎ましい
悪戯な薔薇が 貴方に触れる ことはない
無駄を捩った 貴方は慎ましい
その器は 沸き出で続け 壊れない

無駄を外した 貴方は愛おしい
震える身体は 体幹以外 どこも揺れない
無駄を引き抜いた 貴方は愛おしい
貴方に額づきたい その小さな身体の前に

無駄を抜いた 貴方は見目に良い
ああ泣かないで こんなに愛しているのに
無駄を破いた 貴方は心地良い
どうか歌って その声は 誰も聞こえない

無駄なものは もう何も無い
無駄みぎあしを絶った 無駄ひだりあしを取った
無駄ももを切った 無駄でんぶを削いだ
無駄ゆびを折った 無駄てくびを捩った
無駄みぎかたを外した 無駄ひだりかたを引き抜いた
無駄ひとみを抜いた 無駄みみを破いた

ああ 我が愛する者よ
なんと美しい事よ なんと美しい事よ
この達磨船で どこまでも行こう
この船頭と 式場まで 連れ行こう
夕焼けに染まった この海を行こう
あの大洋の向こうに 我らの住まいがある

神よデウス  祝福したまえベネディーカト 憐れなる我らアポテムノフィリア


自由詩 エゴ・エリスⅡ ああ わが愛する者 あなたはなんと美しいことよ なんと美しいことよ Copyright PAULA0125 2020-06-14 00:50:57
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叙情詩「エゴ・エリスⅡ」