閃光
ミナト 螢
ピアスを開けた時に
世界が見えると思った
痛くて痒くて重たいのに
僅かな可能性が揺れていた
誰かの真似をして来ただけで
変われるような気がしたから
歴史や運命を投げた穴に
光を通して明るくなるよ
若い分だけ怖いものがなくて
脆い分だけ抱きしめてあげたい
偽物のゴールドピアスと
お揃いの心が回って来る
寂しくて眩しくて誰にも会えない
青春は安上がりに汗を掻くもの
幾つのパーツを集めても
消毒するたびに海が生まれて
その匂いが夏を蘇らせる
自由詩
閃光
Copyright
ミナト 螢
2020-06-09 19:31:20