太陽
ミナト 螢

ひとりでいるのに
ふたりでいるような
たゆたう心は休日のまま
夏が静かに燃える
新聞紙はないけれど
明日は確実にやって来る
ジリジリと焼ける太陽が
お尻を持ち上げようとして
東の方角に生まれたから
西の空へお嫁に行かなくちゃ
ひとりでいるのに
ふたりでいるような
赤いバージンロード
血管の中から海が聞こえる


自由詩 太陽 Copyright ミナト 螢 2020-06-08 10:30:25
notebook Home 戻る