代謝
木葉 揺

夜明けの太ももは
物事を知りすぎて
動く気配もない
左よ、流れろ

真夜中のフラッシュバックに
首筋が次々と
反応したからなのか

カーテンの隙間に殺菌される
右脚が
あきらめ半分動き出す
ミネラルウォーターを流して
義理堅い椅子に寄りかかると
まもなく
何も知らない日々が始まる


自由詩 代謝 Copyright 木葉 揺 2020-05-25 22:09:20
notebook Home 戻る