額で見る景色
朝焼彩茜色
大きな空と 大きな山を見た
幾何学模様を合わせたような 目を細めて時間軸を仰ぐ
私と人類の記憶に滞る しんと降る空気が浮く
説明する辞書がない
この大きな空と この大きな山
私の瞳におさまり 退行したように欠伸をする
時間軸を滑り降りたり 昇ったり
過去に過去を重ね それをファイルするかのように
蘇る 透明なフィルターからの魂の欠片
水色とくくった空に 緑色とくくった山に
肉体をもっているが故に 表せない 現わせない
けれども 生まれてきた誇り 風にあたるだけでも 麗しい
だから表に現れて来る 未来生のような 指南の景色
そのコードが著しく抽象で溢れかえる
大きな空と大きな山と