地に潜むもの
ひだかたけし
満月が頭上にかかり
地に潜むものを照らし出す
私は月明かりを手で掬い
落ちる陰影の青白さ
いつまでも見つめ待っている
地に潜むものの輪郭が
現、露わとなる時を
忙しく過ぎる世相の奥に
抱かれた希望の花開く時を
地に潜むもの、小さきもの
その溌剌を世に放ち
いずれ衰え萎えていく
時は追跡不能のまま
今宵も月に照らされて
束の間の光陰、世に刻め
自由詩
地に潜むもの
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ひだかたけし
2020-05-05 21:21:52
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