Prayboy
トビラ

夏は夜。月のころはさらなり、闇もなほ、ほたるの多く飛びちがひたる。また、ただ一つ二つなど、ほのかにうち光りて行くもをかし。雨など降るもをかし (清少納言 「枕草子」)



君の夜をやわらかくなぞり
もらす息づかいに
頭をよしよしと

なんて眼をするんだろう

そんなに嫉妬りした
赤みを帯びた舌
小刻みに心ふるわせて
むせぶ汗
ひっかかりを顕わにして
はりつめた神経の先と元を
たとえる
線を引いて
上げてあげる
何度でも

脳の機能を停止させて
ただ閃光を受容させる
脳を変質させる向上
無限回数が上々
果てしなく
広がり続き
波打つ
波打てば打つほど
彼方へ近づく
抑えれば
抑えるほど高く飛び立つ
精神
根源の渦
奥深く
旅立つ
未知
満ちて
端から端まで満ち
神は着性する

秋は決戦の日
夕暮れ抱くラグナロク


自由詩 Prayboy Copyright トビラ 2020-05-02 19:22:49
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