「静止画」から
アラガイs

 
 きみは何かをみつめていた  僕の中で
      それを打ち消そうとひと息の風が揺さぶって

砂浜を歩く男と女を眺めたらそれはまるで映画のワンシーンのようだね
夢の中で喩えるならばそれは   波に浮かんだ 小舟

 事実歩いている男が僕だとすれば
僕は動画で語るように告白に置き換えることができる    もうどうでもいいのです

 毎日同じ女ばかりを抱いている   夢の中で
     そして白い卵の中から羽根の生えた蛇が産まれる

日常の中で非日常を語る想いそれは化粧を施してから出直さなければいけない
それもきみという視点から眺めれば   もうどうでもいいのです

 でかい男がでかい銃をぶら下げて歩いているのは
市街地を歩くハイヒールの音が実は馬の蹄に似ているという事実

「刺激を求めている」目で追えば気づきませんでしたか?
思いがけず主人公に入れ替わりあなたは主張していた    という語り

ほら、これからも人生は続いていくという事実をあなたは目にしている  
                                 だから
僕は日常という画面を切り取り 
              その裏側の中心で自慰をすることにしたのです。







自由詩 「静止画」から Copyright アラガイs 2020-04-22 00:46:49
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