風の化身

吹き溜まりに集まる
落ち葉のように

四方に散らばっていた
寂しさの欠片が集まって
夜は出来ている

夜になると
急に寂しくなるのは
その為

夜空で
ぽつんと光る
名も無い星は
寂しがり屋のガラスの涙

青白い顔をした月は
時計の音まで消して
眠れない夜を過ごす

孤独と静寂が
この世界の唯一の友達

色褪せた孤独が
ああと
濡れた溜息を吐くと

その度に
光る静寂が
闇の底に影を落としている


自由詩Copyright 風の化身 2020-04-18 08:35:18
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