人生のゴミ箱
こたきひろし

人生にもゴミ箱が必要だ
私が自ら落とした塵と
人が落としていった塵とがたまってしまうからだ

眼に止まっても直ぐには拾えないが
いつまでも放置しておけない

その内拾い集めてゴミ箱へ

人生のゴミ箱もいっぱいになって溢れるから
溢れた塵はそれより大きなゴミ箱に移さなくては
ならなくなる

自分の塵は仕方ないが
他人の塵には納得がいかないな

だけど人生の大半は
廃棄とその収集に費やされてしまうのだ

心と体のバランス
体と心のバランス

それを上手にこなす事で保たれるのかも
わからない

体が斜めになれば
それを写す影も斜めになってしまうだろう

心が斜めに傾けば
それを写しとる命だって斜めに傾くに違いない

人生の塵と埃を払うためには
斜めになるのは条件を悪くする

斜めに傾けば
いっそう塵と埃まみれになりかねないからだ



自由詩 人生のゴミ箱 Copyright こたきひろし 2020-04-05 07:26:31
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