ろ過
もちはる

無理して
硬いものから
尖ったものまで
皿にあるすべてを
のみこんでいた

ある時
喉を通らなくなった
我慢をやめよう
選ぶこと忘れている
いったい何を欲しいのか
勇気を奮い立たせ
ろ過を始める

時間をかけて
ビーカーに落ちていく
その様を見つめる
白い紙にべったりと
柵 拘り 自惚れ…
底に輝くのは
きっとピュアな愛

のはずが ぎこちない
さては アイツ
ここにも潜んで
しつこく付きまとう
マイクロウイルス

強力なフィルターを
かけねばならぬ


自由詩 ろ過 Copyright もちはる 2020-03-31 15:35:47
notebook Home 戻る  過去 未来