現夢〇他者(改訂)
ひだかたけし

真夜中近く
巨大な目ん玉のお化け達
天を埋め尽くし
ピカピカピカピカ
青白く黄白くまた赤く
揺らぎ明滅しながら
迫って来る迫って来る、
大雪原に独りぽつねんと立つ私に

小学五年の私は呆然として
(星座なんかは全く見分けられず)
気付くとその場にうずくまっていた
そうして
恐怖やら歓喜やら郷愁やら
じぶんの奥底の深い深い処から沸き起こる
様々な感情の坩堝にあって
何か異様なもの達の凝視を
只ひたすらに感じていたんだ

無数無限の垂直に降るその凝視を!
ただ独りで、たった独りで





自由詩 現夢〇他者(改訂) Copyright ひだかたけし 2020-03-28 18:23:40
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