眠れない夜
丘白月

眠れない夜の真ん中で
僕は一人過去に入り込む
いつからだろうか
誰のせいなのだろう
どんなに探しても
考えてみても
夢の中で夢をみてるだけ
ひとつのゲームが終わりに近づく
過去の自分の背中が見える
ドアを空けて出て行った
行かないでと
愛する人の声が
閉まりかけたドアに挟まる
お前は・・・俺は
なぜ振り向かないのか
あの呼ぶ声が聞こえないのか
今夜起こった出来事が
何度も何度も
あやとりのように
繰り返しいろんな言葉を編んで
もう少しだけ話を繫いでと
緊張で切れそうな
糸電話のように
背中が震えていた
孤独が好きだと言わないでおくれ
そんな退屈なゲームは
もう終わりにして
夢を見よう
楽しい夢を
眠れなくてもいいよ
眠れない夜を楽しむ心が出来たんだ


自由詩 眠れない夜 Copyright 丘白月 2020-03-24 22:57:04
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