『詩の映画館』に寄せて
服部 剛

今日、JAZZ喫茶映画館に集う僕等は
日常の仮面をそっと外す。

万葉の頃から続く〝言の葉〟への思
いを胸に秘め、見えない風に背を押
され、見えない糸に導かれ、この夕
べに集う僕等は一枚の絵画となり、
やがて素朴な額に納まるだろう――。
いくつもの古時計の音がそれぞれに
時を告げるこの空間で、それぞれの
物語は、始まりを告げる。

あなた自身の手で、
そっと外す仮面の下から
素顔のひかりはあふれだす  






自由詩 『詩の映画館』に寄せて Copyright 服部 剛 2020-03-23 21:32:55
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