sign_A
由比良 倖

眠ると眠りの底に拡がる笑いの曲、全ては私の棺桶となるために存在しているのだ、螺旋状になった、壁紙を這い蹲っていく、全ての煙は上に上がり、全ての存在は下降し拡散する、あなたはただここに居ればいい、あなたはただここに居ればいい、「あなたは必要」((()))静かに死んでいく命の腑だけを描写する、時計の針はいつもあなたと私の間を突き抜けている、脳内地図と脳内地図のぶれが止まらないので、ここで全てが終わっても、あなたは笑っていて、いい。いつまでも未来で、いつまでもいつまでも未来で。そのためにドアがあるのだから、心の中はいつも鼓動だけ、あまりにも暗闇なので有機的な程に引き延ばされた鼓動だけが覗くことの出来る、井戸があるので、顔面が踊り出すとき、私は井戸の守り神となります。何故井戸があるのか、何故私はそこにあらゆるものを泳がせるのか。そこで、私は、光と戯れたことがあるから。 洗煉されることで、失われてしまうあらゆるもの、裏声、雑音、罵声、色紙にモノクロコピーされたチラシ、地球が静止している音、たくさん食べなさい、たくさん食べなさい、たくさん食べなさい、たくさん食べて痩せなさい、

例えば、「印象批評:閉じ籠もり」

統合できる最後の一点まで脳味噌を摺り下ろしていきます。受け入れることの出来ない私は、細い窓をついには閉じてしまい、三重扉の地下室に雲のない空を閉じ込めてしまうのです。汚れておかしくなって踞っていると、神秘は等身大となって、そっと私の手を取ってくれます。「全ての表層は心の中にあるんだってこと」あなたは正しく、私の中で融けて行くのだと。



なんて可愛そうなあなた。笑いには限りがあると知っているんだね。震えると鳥、あなたの底で死、にかけている。心の海の側で悪夢を見ている、少し笑いたいけれど笑えない。光が欲しい。音楽プレーヤーは宇宙行きでは無かったの? 髪の毛は、昨日から伸びていないんだ。 娯楽_娯楽_娯楽_スペースがない、髪の、毛は、噛むためにあるものじゃありません、どんどんどんどん、壁から生えるあれは何、踊り出す、奇怪な、脳味噌の、眼から照射される、壊れたいつの間にか、私じゃない誰かの欲望、踊る、壁、眼を瞑っても踊ってるのだよ。。。恐いけれど奇妙で、笑っている私を、私じゃない誰かが、私から眼を反らしすぎて、首が、折れる、折れる、落ち、る。


自由詩 sign_A Copyright 由比良 倖 2020-03-23 10:19:43
notebook Home 戻る