真実のメガネ
卯月とわ子

メガネをかけて
世界を見てみた
良く見えすぎる僕の目に
霞む世界は新鮮で
濁った水の底の謎を
解き明かそうと必死になってしまう

このメガネで
君を見てみたよ
盲目的な恋が見えて
僕の心を支配した
必死に君の心を掴もうと
脳に言葉が溢れてくる


言葉を口にする前に
メガネを外してみたら
世界はよく見えて
君がよく見えて
世界に魅力は消え去った
君への恋も消え去った

この世に、僕に
メガネは必要だ
生きていくには
このメガネが
必要なんだ


自由詩 真実のメガネ Copyright 卯月とわ子 2020-03-11 09:57:08
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