デイジーラック
ミナト 螢

瞳を閉じる時に
そっと回してくれた腕がある
暗闇に目隠しをしたから
そこはきっと明るい場所なんだ
君の姿を浮かべてる間に
消えてしまっても信じているよ
僕の歪な瞼に重ねた
白い花びらが守ったように
太陽の瞳を打ち落とさずに
もうすぐ君は煙草を始めて
僕の心をゆっくりと解す
泣きたいくらい何もなかったと
言えるほど幸せな一日を
鮮やかな色で描いてみれば
モノクロなのは煙だけで良い
はみ出していく電車に乗らないで
僕等は野原を終点にする


自由詩 デイジーラック Copyright ミナト 螢 2020-03-04 09:55:40
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