黄昏の魔女
丘白月

鉄塔の影は魔女のワンピース
すき間だらけのその先で
カラスの影が口を開く
私の足もとで呪文を唱える
黄昏に現れたのは
救いを求める少女かもしれない
魂の尻尾がとても綺麗に見えた
もう魔女ではないよ
そう言った私の言葉を
螺旋の光で持って行った
鉄橋を渡った電車が並ぶ
何もかもが見送るように見えた
夕日が割れて海に流れていく



自由詩 黄昏の魔女 Copyright 丘白月 2020-02-29 21:34:35
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