光りはじめる
はるな



パンはもうすぐ焼けると思う
夜が来たり
雨が降ったりする
人間の気持ちを傷つけたくて仕方がないときがあり
着替えて
街を廻る

そんなふうに
蓋をして
砂みたいになっていく
精神というものに水を与え
地べたにねそべって踏まれることで
やっと固まる自我らしきものが
ただの砂だとわかったとき
きみの背中が
前触れもなく光りはじめる



自由詩 光りはじめる Copyright はるな 2020-01-25 00:22:20
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