いさぎよい色づかいの蛇
秋葉竹



あたたかい色の
太陽の
朝、

心臓は
針金で
編んだ
さみしさの色をしている。


すっかり
青ざめた
希望は、
真実の蛇の姿を晒して
ゆらゆらと怯えながら揺れている。

朝露の涙、

蜘蛛の糸、

高い空の雲。


恨みながら泣きつかれた恋の歌も。


切り取られた瞳、

這いよる失恋のメロディー、

焼き尽くされる喉元。


幼き絶望たちは叫ぶ

世界の終わり

ふりそそぐ希望の小雨の中

見上げる蛇の黒い目が光る

子どもたちの姿をした

神さまみたいに光る

いさぎよい最後の時代

忘れずに

ひっそりと

始まる。









自由詩 いさぎよい色づかいの蛇 Copyright 秋葉竹 2020-01-13 07:10:55
notebook Home