青春の公式
ミナト 螢

どこかに欲しいものがある気がした
名前も答えも無記名のまま
テストに書いたら0点だった
夢や進路を決めなきゃならなくても
コンビニのレジには並べずにいて
どこにも欲しいものが無い気がした
UFOみたいなプリンを逆さまにすると
カラメルソースが上に来て
未来もこんな風に簡単に済めば
良いのにと思いながら
スプーンで掻き混ぜる現実は
どこかで欲しいものが消える気がした
それは全てを手に入れたからなのか
或いは全てを諦めたからなのか
もうぬいぐるみは増やさないでね
自分の代わりに歩かせた道で
指に太陽をはめようと
希望を書いたら100点だった


自由詩 青春の公式 Copyright ミナト 螢 2020-01-12 09:13:33
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